手作り和傘を通販で 美濃（岐阜県）の特産として知られているおしゃれな和傘の特徴と種類

そもそも和傘とは？

和傘とは、和紙、竹、木といった天然素材を用いて、日本の伝統工芸を駆使して制作した傘のことです。特にその制作工程の多さは、機械で大量生産される洋傘との大きな違いといえるでしょう。

和傘制作は「傘骨の数ほど工程がある」といわれるほどで、それぞれ専門の「竹骨職人」や「和紙職人」、それから「和傘職人」の手を経て、数週間～数ヶ月という時間をかけて丁寧に仕上げられていきます。非常に複雑で高度な専門技術を経て制作されるからこそ、雨具としての実用的な機能のみならず、道で人が思わず振り返ってしまうような、高い芸術性も備えるのです。

和紙は破けたりしない？

生地が和紙で作られているので、雨具として使えるのか心配になる方もいらっしゃるでしょう。しかし、和傘は植物油が塗られ防水加工が施されていますので、傘として使用しても問題ありません。きちんと手入れをして保管すれば、数年～15年程度はもつほど丈夫です。

和傘の名産地は岐阜？

和傘の特産地といえば「岐阜」「金沢」「京都」が有名です。特に岐阜は生産量が多く、江戸の初期には生産が始まっていたといわれています。明治以降も「岐阜和傘」は2～4割のシェアを占め、現在でも歌舞伎やお祭りのイベント用の和傘を生産しています。木曽三川（きそさんせん）周辺で和傘に最適な真竹がたくさん取れることと、有名な美濃和紙があることから、岐阜は和傘作りに最適な土地なのです。

番傘

竹で作られた柄に、無地の和紙を貼った一番シンプルなタイプです。作りが丈夫で、どちらかというと男性向けの和傘です。長屋住まいの「浪人の内職」として番傘の手作りをしている姿を、時代劇などで目にしたこともあるのではないでしょうか？

蛇の目（じゃのめ）傘

内側の骨をつないでいる開閉部分を轆轤（ろくろ）というのですが、ここに飾り糸を施して傘をさした時の内側からの見栄えが、エレガントで華やかになっているタイプです。とても芸術性が高く、通販などでも特に人気となっております。ちなみに「蛇の目」という名前の由来は、描かれた丸い模様が蛇の目に見えることからきています。

日傘

防水加工が施されていないタイプの和傘です。雨具としては使えませんが、油が塗られていない分、和紙の色彩や模様がくっきり出た美しさがポイントです。日差しが障子を通して和らぐのと同じく、夏の強い日差しを和らげてくれます。

舞傘

舞踏用に作られている高級タイプの和傘です。本絹を使用した高価なものまであります。舞傘も、日傘と同様に防水加工が施されていないので、雨具としては使えませんが、その上品な佇まいから旅館のインテリアなどで使われています。